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天の父仰ぎ、重圧吹き飛ばす 関東一・白井投手

2008年08月15日

<東東京代表 関東一> 関東一の1年生、白井慶一投手は8回、約3万5千人が見守る甲子園のマウンドに立ち、2回無失点と救援として活躍した。

写真浦添商−関東一8回表浦添商 8回からマウンドに立った関東一の白井=西畑志朗撮影

 そそり立つ観客席が眼前に迫る。なのに、打者までの距離が遠い。不思議な感覚だった。浦添商スタンドから聞こえる沖縄独特の指笛が気になったが、「自分への応援」と言い聞かせた。

 硬軟織り交ぜた制球で相手打線に切り込み、8回は1死満塁のピンチを併殺で切り抜けた。9回には、四球を与えたが、「きわどいコースをついて勝負に出た結果。ボール1個分外れただけ」。先発の押久保投手から「浦添商は打撃がうまい。だが低めに投げたお前の球なら打ち取れる」と言われ、低めの制球を心がけた。最後の打者は左飛に打ち取った。

 重圧はあった。吹き飛ばしてくれたのは、昨秋亡くなった父親の俊一さんだった。最初マウンドに立った時、帽子を取って「オヤジ、見てくれているか」と天を仰ぐと、ふっと気持ちが落ち着いた。

 34球が紡いだ夏の思い出を、父親の遺影に報告するつもりだ。「オヤジ、来年も甲子園に行く。約束する」と。(須藤龍也)


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