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常総学院(茨城)ニュース

仲間を信じ熱球165球 エース・清原大貴君

2007年08月14日

 9回を投げ抜き、延長戦に入ってもエース清原大貴の強気の投球は変わらなかった。「大丈夫、仲間がいる」

写真12回表京都外大西1死二、三塁、勝ち越しのピンチを迎え、投手清原のもとに集まる選手たち=阪神甲子園球場で

 立ち上がりから最高の投球が続いた。スライダーを狙ってきた京都外大西打線に対し、カーブを使い、的を絞らせない投球で3回まで三者凡退。中盤からは力強い直球を高めと低めに投げ分け、9回を被安打1、四死球2と、持丸修一監督も「今までで最高のピッチング」とたたえる投球を見せた。

 スコアボードに0が並んだ9回裏。2死満塁のサヨナラの好機に、自ら打席に立った。しかし、7回から継投した京都外大西の主戦本田の高めの直球を空振り三振。「気持ちは切れてなかった」と話すが、直後にピンチが訪れる。

 10回表2死二塁。内角高めの直球を痛打され、京都外大西が先制。11回にも2死一、三塁からカーブが甘く入り、右翼越えに運ばれ2点を勝ち越された。

 しかし、ピンチの連続にも焦りはなかった。「絶対取りかえそう」「まだいける」。ベンチで話す仲間たちの声が、清原の背中を押した。

 清原はこの春、投球動作のときに胸の位置に構えていたグラブをへそまで下げて投げるようフォームを変えた。下半身の重心移動を意識するためだ。昨夏の甲子園で登板したものの、2失点しチームに貢献できなかった。悔しさから強豪校のビデオを繰り返しみるうちに、ほかの投手の下半身の使い方のうまさに気づいた。フォームの改良後は、変化球の切れが増し、100球以上投げても疲れなくなった。

 そんな清原をナインも信じ続けた。2年生捕手飯田は、終盤になっても厳しいコースにミットをかまえ続けた。清原もそんな気持ちに応えるかのように、厳しいコースを突き続けた。

 12回表。1死二、三塁から三塁への強襲安打と犠飛で2失点。「きっと追いつく」。そう信じてベンチから見つめたが、最後は本田にねじ伏せられ、三度(みたび)追いつくことはできなかった。

 試合終了のサイレンが鳴り、「ごめんなさい」と目を腫らしながら繰り返す飯田をベンチで見て、負けたことを実感した。「お前たちのおかげでここまで投げてこられたんだ」。飯田の肩をたたいた。仲間を信じて投げた熱投は、165球。清原の悔し涙は止まらなかった。


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