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守りきれず涙 「また一緒にやりたい」

2006年08月09日

 第88回全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高校野球連盟主催)の第3日の8日、第1試合で文星芸大付(栃木)と対戦した関西は、10―11で逆転サヨナラ負けを喫した。昨夏の甲子園、今春の選抜大会と、続けて逆転負けした悔しさを晴らすことはできなかったが、2本の本塁打を含む18安打を放ち、「強打の関西」を印象付けて甲子園を去った。

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関西―文星芸大付 5回表関西無死満塁、下田の左犠飛で三塁走者徳岡が生還。捕手福田=阪神甲子園球場で

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関西―文星芸大付 3回表関西無死、上田は右前安打を放つ=阪神甲子園球場で

 ◎…9回1死一塁、中堅手上田剛史の前で鋭い当たりが弾んだ。ふだんなら難なく捕れる打球なのに、ボールは上田が差し出したグラブをすり抜け、後ろに転がっていった。一塁走者が一気に生還、相手を勢いづかせてしまった。「あのワンプレーで流れが変わってしまった」。上田は唇をかんだ。

 今春の選抜大会2回戦、右翼手熊代剛が右前安打を後逸し、一気に逆転された。「僕が熊代のカバーに入っていたら逆転は防げたんじゃないか」。中堅手としてのカバーが遅れ、熊代のミスを救えなかった上田も、自分を責めていた。

 選抜の後、熊代と2人で互いにカバーを徹底することを再確認した。8日の試合も、打者の特徴や、強く吹く風を計算して上田が守備位置を深めた。それに合わせて、熊代も守る位置を決める「あうんの呼吸」で、右中間の打球は絶対抜かせない自信があった。4回には、1死二塁のピンチで、中堅右への大飛球を上田が好捕していた。

 ◎…細心の注意を払っていたのに、大事な場面で出たミス。上田は試合後、「僕のせいです」と言い訳もせず、毅然(きぜん)と取材に応えた。だが、1人になって座り込むと、初めて負けた実感がわき、涙が止まらなくなった。

 それでも、中学時代からのチームメートで、高校でも右中間コンビを組んだ熊代への感謝の言葉は忘れなかった。「最高の選手とコンビが組めて本当によかった。また一緒に野球をやりたい」

 ◎…「ここで逃げたら完全燃焼できない」。同点に追いつかれ、なお、9回2死二塁。8回に2点適時打を打たれた4番打者を迎えたマウンドの2番手、ダース・ローマシュ・匡に、逃げる気はなかった。昨夏の2回戦で6点差をひっくり返された苦い記憶。それを振り払うかのように無心になり、力の限りの直球を投げ込んだ。

 「キーン」。鋭い金属音とともに、打球が左翼線へ飛んだ。「入るな。切れろ」。願いは届かず、ボールはラインの内側に落ちた。「何でいつもこうなるんだ」。天を仰いだダースは、ひざから崩れ落ちるようにマウンドに突っ伏した。

 「打線は点をとってくれた。自分が守りきれなかった。今日は僕が悪かった」。190センチの長身を小さくしながら、ダースは声を絞り出した。「また甲子園に戻ってきてほしい」。自分が果たせなかった甲子園での雪辱は、この日先発した2年生投手中村将貴に託した。

●守備リズム狂った 関西・安井一平主将

 負けた実感がわかない。どれだけ点を取っても守れなければ負ける。最後まで守備のリズムが悪かった。相手の勢いはすごく、守っていても逆転されるかも、と思ってしまった。一生懸命やった結果なので仕方がない。

●負けた気がしない 関西・江浦滋泰監督

 悔しいです。負けた気がしない。7回に5点を取った時はこちらのペースになったと思った。ダースは3点目を取られたら投入すると決めていた。彼の直球は球威があったが、変化球が決まらなかった。

○打線がつながった 文星芸大付・渡辺貴美男主将

 打線は向こうが上。でも、こっちもコツコツ打線がつながっていたので、負ける気はしなかった。精神面で勝った。お世話になった人たちに恩返ししないといけない、と思っていた。いつも以上の力が出せた。

○あきらめなかった 文星芸大付・高橋薫監督

 関西打線を抑えられるかどうか不安だった。途中、点差が思っていたよりも離れたが、よくあきらめずにやってくれた。9回裏は中沢の安打で勢いがついた。子供たちと一緒に野球がやれて幸せ。感謝したい。

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