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甲子園だより

著者紹介

神田憲行

(かんだ・のりゆき)

1963年、大阪生まれ、ノンフィクション・ライター。大会終了後に発売される完全保存版「2006甲子園Heroes(ヒーローズ)」(朝日新聞社刊)の取材のため、 期間中は甲子園通いの日々を過ごす。甲子園取材歴は10年を越える。送りバントよりヒットエンドラン派。守備はショートの動きを見るのが好き。著書に『横浜vsPL学園』(共著、朝日文庫)、『97敗、黒字。』(朝日新聞社刊)など。

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幸せの青いハンカチ  08月22日

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 斎藤投手には、敬服いたしました。

 5回まで飛ばしすぎではないかと思ったのですが、まさかそのままのペースでゴールインできるとは。彼の投球のポイントは、13個もの三振を取りながらも、球数は118球にとどまっているところです。普通、こんだけ三振取れば球数は130から140はいくでしょう。それなのに120球以下。斎藤投手が三振を取るべき打者と打たせて取る打者を区別していた、クレバーな投球の証拠だと思います。

 その取るべき打者が、駒大苫小牧の主将で中心打者、4番本間篤選手でした。今日は4打数3三振、昨日と合わせて8打数5三振です。本間選手は昨日の試合後、自分のふがいなさに納得できなくて、ひとりで打撃練習をしたそうです。両チーム合わせて延長15回も戦った後に居残り特訓していた選手は、本間選手以外知りません。努力の虫らしい、彼の姿勢です。

 その本間選手からさらに三振を奪っていったとは、斎藤投手に脱帽しました。9回裏、駒大苫小牧の3番中沢選手に1点差に迫られる2ラン本塁打を打たれたあとでも、斎藤投手が本間選手を三球三振に切ったことで、流れを渡しませんでした。あそこが勝負の分かれ目だったように思います。 

 試合が終わって閉会式があって、「準優勝」の盾を主将の本間選手がもらったあと、責任を感じてがっくりしている彼に田中投手が笑顔でこういいます。

「泣くな」

 そのときの田中投手の顔が、実にいい顔なんだなあ。今までで初めて見せる「大人の男」の顔をしていました。本間選手もそれで救われて、

「日本で2位になれて嬉しいです」

 と試合後にいってくれました。彼の誠実な姿勢を知っている私も、取材していて救われた思いです。

 3連覇の偉業は惜しくもなりませんでしたが、この敗戦は駒大苫小牧の選手たちをまた成長させました。敢えて偉大なる敗戦だったと、間近で取材していた人間として、確信を持って証言いたします。

 長い間お付き合いいただきまして、ありがとうございました。

読者の声

 早実、駒大苫小牧、いい試合をありがとう。久しぶりに熱い、高校時代の気持ちを思い出しました。 私の初恋の人は、東海大浦安初出場のときのスタメンでした。千葉県大会は毎試合応援に行って、彼のチームの勝利をひたすら祈ったものです。晴れて出場できた甲子園。同じように祈る気持ちでTVの前に陣取った夏の日。初戦敗退の決定打となった、相手チームのホームランを、虚しく見送る彼の背中がTVに映し出されたときの、表現できないほどの心の痛みを、懐かしく思い出しました。早実は、そんな中学時代の同級生が同じく進んだ学校。荒木大輔くんが大活躍していた時代で、千葉に戻った初恋の彼が「荒木のとなりで入場行進待機したぜ」と自慢気に話していたことも思い出しました。あの時代の、あの熱い、選手と一体になって戦ったあの甲子園を思い出しました。 いい試合を本当にありがとう。負けない気持ち、この先の人生でも、みんなの大きな財産になると思います。大事に持ちつづけてくださいね。お疲れ様でした。

さん (41) 女性   東京都

 早稲田実業、優勝おめでとう。苫小牧、誇るべき準優勝です。早稲田の斎藤投手、苫小牧の田中投手とも素晴らしい投球でした。感動しました。この決勝戦で、37年前、私が高校1年の昭和44年の夏、松山商業、井上投手と三沢高校、太田投手の0対0の延長18回引き分けの4時間16分の投手戦のさわやかな戦いとその感動のドラマが甦ってきました。両チームに優勝旗をあげたい気持ちになったことを昨日のことのように思い出しました。今年も同じ気持ちです。決勝戦の再試合は、4対2で松山商業が優勝を飾りました。今日の再試合も4対3と同じようなスコアです。両校の力は、まったく互角です。たまたま、勝利の女神が、早稲田にいっただけです。苫小牧の選手の皆さん、胸をはって、苫小牧に帰ってください。

大瀧 勝久 さん (52) 男性   島根県

 取材お疲れ様でした。私は、7月まで野球部のマネジャーをしていた高校3年生です。私の高校は地方大会で負けてすごく悲しくて、一時は野球なんか嫌いだと思ったこともありました。でも、このコラムに出会ってから、「野球っていいな、私はやっぱり野球が大好きだ」と気づきました。だから私も、野球の良さを人に伝える仕事を目指すことに決めました。一生懸命勉強して、気持ちをこめて仕事ができる人になります。 私に野球の良さを再確認させてくれたこと、夢を与えてくれたことに心から感謝します。ありがとうございました。

IKE さん (17) 女性   大分県


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