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高校野球総合ニュース

激闘3時間37分 5万人やまぬ拍手 両校闘志新た

2006年08月21日

 4112校の頂点を決める決勝は3時間37分の激闘の末、37年ぶりの引き分け再試合となった。20日の駒大苫小牧(南北海道)―早稲田実(西東京)戦は延長15回で1―1。今大会多かった打撃戦とはうって変わっての息詰まる投手戦を見守った5万人の観客は、選手たちに惜しみない拍手を送った。両チームは21日の対戦に向けて気持ちを新たにした。

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15回を終え決着がつかず、再試合となり、あいさつをする早稲田実(左)と駒大苫小牧の選手たち=20日午後、阪神甲子園球場で、新井義顕撮影

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試合終了後、それぞれのベンチに引き揚げる早稲田実の斎藤(左端)と駒大苫小牧の田中(右端)=20日午後、阪神甲子園球場で福留庸友撮影

 7回まで両チームとも無得点。駒大苫小牧はわずか1安打。

 均衡が破れたのは8回表1死。「なんとか塁に出る」。打席に入った駒大苫小牧の三木悠也君は、早稲田実の斎藤佑樹君の初球をフルスイング。打球はバックスクリーンに吸い込まれた。

 駒大苫小牧のアルプス席は割れんばかりの歓声。だが、右腕を突き上げて塁を回る三木君は「まだ勝ったわけじゃない」との思いが頭をかすめた。

 その裏の早稲田実の攻撃前、和泉実監督は「あと2回ある。逆転しよう」と選手に話した。

 1死から桧垣皓次朗君が二塁打。送球が乱れ、三塁へ。打者は主将で4番の後藤貴司君。甘く入った直球を振り抜いた。ちょっとこすったが、手応えを感じた。中犠飛となり、桧垣君が生還。今度は早稲田実のアルプスで、応援歌「紺碧(こんぺき)の空」の大合唱が続いた。

 延長に入り、球場の緊張は高まるばかり。駒大苫小牧のエースで兵庫県伊丹市出身の田中将大君を小学校時代に指導した山崎三孝さん(61)は「ここまで来たら、勝っても負けても立派だ」。

 11回表1死満塁。駒大苫小牧の岡川直樹君がこの日初の打席に立った。3球目、香田誉士史監督がスクイズのサインを出した。

 岡川君は「ここが勝負。とにかくあてよう」と思ったが、体が硬くなり、反応が遅れた。球はバットの下をくぐった。

 早稲田実の捕手の白川英聖君はスクイズを警戒していなかった。「これは止めなければ」と思った球はワンバウンドして腹に当たったが、土煙で見失う。無我夢中で拾い、三塁へ投げた。

 三塁走者の中沢竜也君は白川君が球を見失うのが見え、「いけるか」と一瞬、迷った。慌てて戻ったが、タッチアウト。 13回裏、今度は早稲田実が2死三塁の好機。駒大苫小牧は2人を敬遠し、打者は西東京大会の決勝でサヨナラ安打を放ち、今大会好調の船橋悠君。

 延長戦になっても田中君のスライダーのキレは変わらない。「来た球を打とう」。初球、スライダーをひっかけて力のない二塁ゴロ。「延長も1人で投げ続ける斎藤に申し訳なかった」

 15回が終了すると、観客からの温かい声援はいつまでも続いた。

 駒大苫小牧の田中君の父博さん(45)は汗をぬぐいながら、「今はゆっくり休んでほしい。決勝で2度も投げられるなんて幸せだ、と思っているだろう」。一方、早稲田実の斎藤君の兄、聡仁さん(21)は終了と同時に天を仰いだ。「本当によく投げた。再試合はどうなるか分からないけれど、頑張ってほしい」

 ともに最後の打者となった両主将は、駒大苫小牧の本間篤史君が「3連覇とかじゃなくて、とにかく勝ちたい。明日は何とか打てるようにする」と話すと、早稲田実の後藤君も「勝てた試合を再試合にしてしまった。今日はたくさん球が見られたので、明日は打てると思う」と語った。

 両監督も、目の前で続いた試合が信じられない様子だった。香田監督は「選手たちの力がすごい。本当にいい試合ができてうれしい。もう1試合できる喜びを感じて、また精いっぱい頑張りたい」。和泉監督は「胸を借りるつもりで挑んだが、うちも強いことを確認できた。互角の戦いをして変に満足してしまうのが一番怖い。総力戦で決着をつけたい」と話した。

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