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県勢レベル、高い理由は? 監督同士が交流・勉強

2006年07月19日

 神奈川の高校野球は、レベルが高い。今春、選抜を制した横浜が記憶に新しいが、春季県大会を制した東海大相模、昨夏、神奈川代表の桐光学園、他に慶応、桐蔭学園など強豪校がひしめく。196校、約3700人の登録選手数はともに全国最多だ。しかし、数が多いだけが強さの理由ではない。試合では敵である監督同士が、お互いに指導力を高められるいくつかのネットワークが、神奈川にはあるからだ。

 ◇監督会◇

 「ユニホームを脱いで、たまには本音で話さないか」。80年6月、富岡(現金沢総合)の当時監督だった山本彰さん(63)が飲み屋で横浜の渡辺元智監督(61)にばったり出会い、もちかけたのが「神奈川県高校野球監督会」の始まりだった。

 「監督は孤独。悩みがあっても打ち明けられない。お互いつながりができれば、精神的にも指導の技術的にも必ずプラスになる」。山本さんはそう思っていた。

 第1回は山本さんが横浜市南区で営んでいた料理屋「梅月」で開かれた。2人のほか、武相、県商工、日大の監督の合わせて5人が集まった。「練習試合の後、『ありがとうございました』だけで終わるのはもったいないんじゃないか」「ヤジがひどい。なんとかしよう」。率直な意見が出た。

 それから、年に3〜4回は集まるようになった。参加者は年々増え、今では毎回50〜60人を集める。数年前からは、山本さんと監督会会長の金沢哲男・横浜商大監督(48)が手分けして、高野連加盟校すべてに案内状を送っている。

 「出席するようになって、交流のなかった私立校とも練習試合ができるようになった」と横浜緑ケ丘の大河原聖巳監督(40)は言う。

 今年の1回目は神奈川大会開幕が間近に迫った3日、横浜市中区のホテルで行われ、55人の高校野球関係者が集まった。

 この日招かれた木本芳雄前武相監督(59)は「打撃で『流せ』と教えては子どもたちは当てるだけになる。『右中間に引っ張る』と教えるんです」と今年育成功労賞を受賞したコーチ術の一端を披露した。

 お酒交じりに、みな熱く野球を語り合った。横浜清陵総合の松野修司監督(41)は「この場に来ると、情熱がまた燃えてくる。それが一番の効能ですね」。

 ◇寺子屋◇

 サッカーW杯ドイツ大会の日本―豪州戦のあった6月12日。世間がサッカー一色だったこの日、横浜市港北区の慶応高校の会議室に15人の中学、高校の監督たちが集まった。「ベースボール寺子屋」が開かれるからだ。

 寺子屋は99年12月に始まり、この日で34回目を迎えた、監督たちによる勉強会だ。年に4回ほど開かれ、監督同士の口コミで広がった。中学、高校の分け隔てなく、常時15〜30人ぐらいが参加する。登録者は85人いる。

 藤沢市に住み、飲み友達でもあった慶応の上田誠監督(48)と慶応藤沢中学の森裕樹監督(39)たちが「サッカーは小学校から指導が一貫している。野球も垣根を取り払おう」と意気投合したのがきっかけ。

 この日のテーマは「投手のコンディショニングについて」。「どうしたら球が速くなるか」に始まり、アイシングのタイミングや方法について議論が盛り上がった。

 選手たちと同じくらい、またはそれ以上に熱い監督たち。神奈川の野球は彼らに支えられている。



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